HTC with BAGEL

ベーグルの開発で心掛けたのが、「日本人にも親しみやすい本場アメリカの味」。本場ニューヨークスタイルのハードな食感は間違いなく美味しいのですが、柔らかいパンを好みがちな日本人の日常食にはなれないと判断。一方で、日本でよく手にすることができるふわふわのパン風ベーグルは、本場の食感や味をご存知の方にとっては、「これぞベーグル！」とは言いづらくもあります。

HTCでは、日本人の日常食にもなれるニューヨークスタイルのベーグルを追及し、「佐世保アメリカンベーグル（通称HTCベーグル）」を生み出しました。人口約25万人の長崎県佐世保市は、米海軍佐世保基地関連のアメリカ人約7千人が滞在する港街。全国区となった「佐世保バーガー」も、日本人とアメリカ人どちらも「これぞハンバーガー！」と言い合える環境のもとで生まれ育ったものです。

私たちの佐世保アメリカンベーグルも、幾度も試食を重ねた地道な商品開発の結果、佐世保の日本人のお客様、そして米海軍佐世保基地のアメリカ人のお客様からも「これぞベーグル！」と言っていただける美味しさになりました。

ベーグルがヘルシーと言われる特徴は、材料と低糖質、そして噛み応え。HTCベーグルは無香料・無着色・保存料不使用。全てベイカーの手作りで、自然の素材の特徴を引き出したおいしいベーグルづくりを追及しています。

また、ベーグルは、主食となりうる食品の中でも低めのGI値。GI値とは、ブドウ糖を基準値100とし、どれくらいの速度で血糖値が上昇するかを数値化したもの。100に近いほど血糖値の上がる速度は速く、低い数値ほどその速度は遅く、糖化リスクが低い食品とされます。ベーグルは75で70以上の高GI値のカテゴリーに属しますが、フランスパンの93、食パンの91、精白米の88と比較すると低い値を示しています。

そして、噛み応え。咀嚼の効果として、小児では脳の発育の活性化や口や顎の正常な発育を促進します。高齢者では身体的・精神的機能の改善に効果があることがわかってきています。

HTCベーグルはお子様でも安心してお召し上がりいただけますが、焼く前にゆでる工程（ケトリング）で蜂蜜を使用していますので、1歳未満のお子様はご注意ください。

2011年8月にコーヒーショップとして創業して丸12年目を迎えた2022年8月。HTCは創業店の店内飲食営業を一旦停止し、それまで店内と佐世保市ふるさと納税用に製作していたベーグルに特化した製造所として業態転換しました。約4年間のコロナ禍で経営に打撃を受けた上での経営判断でした。私たちベイカー（ベーグル製造者）たちが戸惑う中、その2か月後にはコロナ禍からの復活をテーマにクラウドファンディングを開始。無名のベーグル製造所にも関わらず、全国67名の支援者の皆さまから目標金額の321％という支援額で終了することができました。目標金額達成も嬉しかったのですが、何よりベイカーたちが全国からの応援メッセージに励まされ、暗中模索のスタートの中での自信に繋がりました。

業態転換して10ヶ月目には東京・神田でPOP-UPストアを出店。初日はランチタイム前の11時51分に完売するという快挙を達成。業態転換12ヶ月目には、長崎県から「長崎県産品」としての百貨店催事出店のオファーをいただき、2023年9月からは長崎、福岡、東京などの百貨店催事にも出店中です。

アメリカ文化が根付く街、佐世保で生まれ育てられたHTCベーグルが、全国の皆さまの日常食としてたくさんの食卓に並ぶことを、私たちベイカーはいつも願っています。